【特別インタビュー】アルプスアルパイン田中氏にイーアールアイへの率直な評価や今後の期待を伺いました

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創業77年、2026年3月期には売上高1兆円を突破する見込みで成長している世界市場を牽引するグローバル企業、アルプスアルパイン株式会社。

弊社創業者・水野節郎(現会長)が独立前に在籍していた縁もあり、弊社創業当時から20年以上という長きにわたりお取引を続けていただいている、非常に縁の深いお客様です。

この度、日頃よりお力添えを賜っている同社の執行役員センサー・コミュニケーション事業 兼 生産担当の田中正晃氏に特別インタビューを実施させていただき、イーアールアイへの率直な評価や今後の期待についてお話を伺いました。

※写真中央 田中正晃氏、写真左 水野節郎、写真右 水野剛(取材日:2026年2月)


田中 正晃氏プロフィール
アルプス電気株式会社(現アルプスアルパイン)に1995年入社後、北欧および欧州拠点での勤務を経て、技術本部の各部門長としてセンサー・デバイス領域の開発を牽引。2023年に執行役員としてデバイス事業を担当。2024年からはセンサー・コミュニケーション事業および新事業領域を管掌。2026年よりセンサー・コミュニケーション事業ならびに生産担当の執行役員を務め、現在に至る。

水野 節郎プロフィール
アルプス電気(現アルプスアルパイン)での経験を経て、無線(Bluetooth®)技術、およびプリンターのモーター制御とサーマルヘッド制御に関する組込み技術に精通。この技術力と「アイデアと情熱で未来を創出したい」という強い思いを原動力に、株式会社イーアールアイを創業し、代表取締役に就任。現在は会長を務める。

水野 剛プロフィール
筑波大学大学院修了後、AGC、ユニクロ、freeeを経て株式会社イーアールアイに入社。2024年6月、代表取締役に就任。2026年3月現在、ミッドホールディングス株式会社 代表取締役、株式会社ムセンコネクト 代表取締役、モノワイヤレス株式会社 代表取締役、株式会社日本生工技研 取締役を兼任。


イーアールアイに対する印象

剛:
今日はよろしくお願いします。

田中氏:
よろしくお願いします。

節郎:
よろしくお願いします。

剛:
まず最初に、イーアールアイに対する率直なご印象をお伺いできればと思います。

田中氏:
イーアールアイさんとは2003年の創業当時からずっとお付き合いさせていただいていますが、技術を非常に大切にされている会社だと思っています。技術があってこそ今の成り立ちがあるというところを体現されていると感じます。

わたしたちも委託のお仕事を色々お願いしていますが、イーアールアイさんが優れているところは、仕様の理解やご提案が非常に適切であるという点です。仕事をお願いしやすいというのは、実務メンバーからもそのような声が上がっていますし、非常に頼りにさせてもらっています。

田中正晃氏
アルプスアルパイン株式会社 執行役員センサー・コミュニケーション事業 兼 生産担当

剛:
ありがとうございます。ご愛顧いただいている理由として「ご提案」という部分は重要なのでしょうか?

水野剛

田中氏:
そうですね。わたしたちの会社はお付き合いが長いとつい「丸投げ」してしまうことがあるのですが(笑)、仮にそのようなお仕事の依頼の仕方をした場合でも、イーアールアイさんは自分たちできちんと仕様を理解してくださる。その上で、例えばBluetooth®などの技術レベルも高いですから、「Bluetooth®の仕様から外れているのではないか」「こうした方がいいのではないか」というように、積極的にご提案いただけるのが良いところだと思います。

もうひとつ、イーアールアイさんは当社の開発プロセスをよくご存知なので、「いつのタイミングで何をしなくてはならない」という細かな説明をしなくても阿吽の呼吸で進められるところが助かっています。

節郎:
これまでの長いお付き合いの中で、わたしたちも御社の中に入り込んで、御社のやり方を勉強させてもらいながらやらせてもらえたのはすごくありがたかったです。

技術のルーツとBluetooth®事業の歩み

節郎:
Bluetooth®については、もともとはアルプス電気の盛岡工場の時代から一緒にやっていたんですよね。

水野節郎

田中氏:
泉(※)と一緒にやられていたと聞いています。
(※現アルプスアルパイン株式会社 代表取締役 社長 CEO 泉英男氏)

節郎:
そうですね、もともとはモデムが最初でしたね。90年代頃、Bluetooth®という規格になる一段階前の技術からです。

私が独立してからもアルプス電気時代からBluetoooth®を一緒にやっていた技術者が弊社に2名在籍していましたので、その関係でBluetooth®の開発を1年ぐらい続けていたら、ご存知のようにゲームコントローラーにBluetooth®が採用されたんですよね。

さらに、それと同時に法改正があってハンズフリーが義務化になるっていうことで、泉さんから「もっと人を増やしてBluetooth®やってよ」っていう非公式なオファーがあって(笑)。「もう10人ぐらいに増やしてもいいよ」ってお話だったので、私はそれを真に受けて、固く信じてですね。

田中氏:
泉が引っ張って、Bluetooth®で一大事業を築くことができました。

節郎:
ちょうど「Bluetooth®、もうやめようかな」と思ってたぐらいの時に泉さんからそのようなお話があって。創業してから20数年、Bluetooth®は今もイーアールアイのコア技術になっていますので、本当にありがたいと思ってます。

剛:
わたしたちのグループには現在もアルプス電気出身の社員が多数在籍しています。

田中氏:
わたしたちのプリンター開発もイーアールアイさんのお力をお借りできてこそですから(※)。
※イーアールアイが所属するミッドホールディングスグループには現在もアルプス電気出身者が10数名在籍中。イーアールアイにはBluetooth®開発だけではなく、プリンター開発においてもアルプス電気時代から長年プリンター開発に従事し『一を聞いて十を知る』技術者が在籍。

節郎:
プリンターとBluetooth®、この2つが今もイーアールアイを支えています。そういう意味でもアルプスさんには本当に長い間お世話になっていますし、感謝しかないです。

センサー&コミュニケーション事業の現状と
ソフトウェアが生み出す新たな価値

剛:
現在、センサー&コミュニケーション事業を率いられていますが、実情のところはいかがでしょうか。今後の展望についてお聞かせいただきながら、わたしたちでお手伝いできそうな部分などがあれば教えてください。

田中氏:
わたしたちはセンサー単品売りですとか、モジュールにして売っているものもありますけど、顧客から見ると性能が合えばどのメーカーのものでもいいわけで、ビジネスとしては非常に厳しくなってきています。高性能なものを追い求めてきましたが、それだけでは価値にならなくなっています。

わたしたちの会社が大きく成長できた理由は、国内外の大きな会社に製品を気に入っていただき、そのお客様の要望に合わせて「モノ」を作って納めていけばそのお客様が大きく成長し、それに伴ってわたしたちの事業も拡大するというビジネスモデルが確立されていたからです。

ですが今はもう、そうやって大量生産する時代ではなくなってきましたし、多様性が進んできた世の中では「一人勝ち」というのがあまりいない。今までのモデルでは成長が難しくなってきました。

ですから今後はもっと「マーケット・オリエンテッド(市場志向)」な考え方でプロダクトを作っていく必要があると考えています。開発したデバイスをどうやってマーケットに合わせて売るのか。それともマーケットに合わせてモジュール化するのか。そういうところが非常に大事だと思っています。

そしてそこで必要になってくるのが、「どうやってソフトで付加価値を作るの?」という点です。 わたしたちはセンサーの「中身」を作っている強みがありますから、「中身」を分かった上でのアルゴリズムを構築したり、センサーの使い勝手を向上させるソフトウェアを入れ込んだり、そういったことが考えられます。 そうなると重要になってくるのは、やっぱり「組込み」のソフトウェア開発です。

イーアールアイさんの素晴らしいところは、「組込み」に長けているところだと思っています。今どきはソフトウェアエンジニアといってもAI系、Web系、アプリ寄りの人が多くて、「下回り(ハードに近い部分)は最低限扱えればよい」という世界になってきていますが、わたしたちが得意とするその上のミドルと下回りのところを組込みで作り込んでいくというところは他社があまりできないところですし、やっていかなければいけないと思っています。

イーアールアイへの期待

剛:
最後に、今後イーアールアイに期待したい役割や取り組みなどがありましたらお聞かせいただけますでしょうか。

田中氏:
そうですね。今まで以上のことというのはなかなかなくて・・・、まぁプリンター開発を丸々やってもらえると非常に嬉しいとか、そういうのはあるのですけど(笑)。

それはおいといて、やっぱり通信系ですね。実は通信規格を追いかけるのを今はやめています。「通信」はあって当たり前のものとなり、付加価値を生み出すことが非常に難しくなっています。しかし、追い続けるには投資をかけていかないといけません。一方で、通信は使いこなさせてこそ価値になります。ですからイーアールアイさんには通信のスペシャリストとして生き残っていただきたいですし、わたしたちの通信のところをお願いしていきたいです。

セルラーも必要になってきますし、もちろんエッジAIもそうですけど、やっぱりクラウドも必要になってくると思います。どうやって「エコシステム」を自社内で構築できるのかというのもセンサー事業の傍らでやっていきたいビジネスですので、その時にイーアールアイさんにも手伝っていただけると非常に嬉しいなと思っています。

剛:
今日はいろいろなお話を伺うことができてとても勉強になりました。お褒めいただいたイーアールアイの良さを忘れず、そして強みを一層伸ばしていきながら、今後も御社のお役に立てるよう努めてまいります。本日はお忙しい中、ありがとうございました!

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